8月24日(木)[第3日目]
 世間では、イギリスは、食事がまずいというそうだが、ウチは普段からグルメというわけではないので、出たものは有り難くいただいている。ただ、なんでもかんでも脂っこいので、サッパリ系の年寄りにはちと堪えるが、ムスメやムスコは、喜んで食べている。特に、イングリッシュ・ブレックファーストと言われるだけあって、紅茶を飲みながら、カリカリ・トーストに半熟卵とベーコンを乗せて食べる朝食は、別にどうということもないが、イギリスらしくてなかなかいける。
 
 9時半頃、レンタカーでホテルを出発。コッツウォルズ地方で最も美しい村と言われるバイブリーに向かう。地図を頼りに、走っていくと、なんかいい雰囲気の街に出た。車を止めて、街を歩きながら、携帯している「個人旅行イギリス(昭文社刊)」を読んでわかったのだが、サイレンセスターというコッツウォルズ地方の中心都市で、2000年以上前にイギリスがローマ帝国の植民地だった頃、ロンドンに次ぐ都市として栄えたところで、街のいたるところにローマ時代の建築が残されている。鉄道が通っていないので、観光客のアクセスは不便。当初の目的地には入っていなかったのだが、レンタカーならではの、お得な拾いものの街だった。

 
 サイレンセスターの教会の前に車を止めて、街を2時間ほど歩いて戻ってきたら、フロントガラスになにやら貼ってある。おぼつかない英語読解でも、なにやら駐車違反の通告らしい。それほど、通行の妨げになるような場所でもないし、他にもいっぱい車が止まっているし、英語もわからん観光客になにするだ。周りを見回してもお巡りさんらしい影はないし、英語が分からなかったことにしてさっさと行っちまおうとワタシは思ったのだが、きちんとした性格の道徳心厚いツマが、観光案内所に、そのカードを持って聞きにいって、観光案内所の親切な係員が、代わりにどこやらへ送ってあげましょうと言ってくれたそうで、10ポンドを払ってきたそうだ。10ポンド=1700円か。そのくらいなら、駐車代に払ってやるか。でも、観光案内所で済んでしまう駐車違反ってなんだ? まあ、いいか、さっさと行こう。


 
 お目当てのバイブリーには、1時頃着いた。「イギリスでいちばん美しい村」と讃えられるそうで、17世紀の織物職人達の家屋だった石造りの家並みが、昔のままに静かにたたずんでいる。コッツウォルズ地方を代表する風景である。川の畔に立つスワン・ホテルのレストランで、とりあえず昼食。

















 
 バイブリーの街を歩く。特に、何か目立つものがあるわけではないのだが、石造りの家並みそのものがイギリスのカントリーである。イングリッシュ・ガーデンが、日本でもブームらしいが、どの家にも、花が咲き乱れている。ツマやムスメが、感動の声をあげている。

















 
 3時過ぎまで、ブラブラして、お土産を買ったりして、4時頃、MOAT HOUSEに向けて帰路に就いた。