かつての専門学科「家政科」のカリキュラムは、被服と調理という二大分野で構成されていました。ところで、農業科が農業後継者の育成、機械科が中堅技術者の育成という明確な職業教育の目標を掲げていたことに比べれば、家政科は「アパレル技術者の育成」とか「調理師の育成」とかの職業教育を目標に掲げていたわけではありません。実際のところ家政科の卒業生は、昔は高卒労働市場だった都市銀行や中小企業のOL(事務職)に就職していった者が多く、被服や調理の技術者になった者は少ないとさえ言えます。つまり「家政科」は、職業教育と言うよりは、「伝統的な良妻賢母の女子教育」を目標としていたのです。にもかかわらずと言ってはなんですが、専門学科時代の「家政科」は、本校でトップの人気学科でした。専門学科時代末期でもたくさんの志願者があって人気を誇っていました。「女子には被服と調理が大切」という地域社会の保守的文化に支えられていたと言えるでしょう。「調理V」授業風景
−世界の家庭料理−
03.07.04
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これが、本日のメニュー一覧です。実に、バラエティーに富んでいます。 |
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実習教室は、本校の誇る「調理実習室」です。普通科目「家庭一般」でも、40名がゆっくりと調理実習できる、設備の整った広い実習教室です。この日は、生徒達が自ら作った自由献立ですから、先生の説明や示範はなく、授業開始のチャイムも鳴り終わらぬ内に、すでに22名・11班の生徒達は、実習に集中しています。 | この班は、ラムを使ったニュージーランド料理に挑戦です。 この科目の受講者は、実習費として年間約9000円を負担します。実習で使われる食材は、実習費で購入されます。 |
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科目担任の先生は、各班を回って、生徒の質問に答えたり、難しいところをアドバイスしたりします。 | この班は、ロシア料理のピロシキを作っています。 |
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12時近くなって、最初にできあがって、試食に入ったのは、インド料理「キーマカレーとナン」を作った班でした。 | この班は、イギリス料理「コッテージパイとスコーン」を作りました。 |
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男子の選択者が2名います。実に、真剣に集中しています。 | これが男子班が作ったドイツ料理「ウィーン風ポテトグラタン・パプリカとキャベツとベーコンのスープ・プルストデザート」です。見事なものです。 |
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この班は、ニュージーランド料理「ラムレッグのドライフルーツ煮・野菜たっぷりキッシュ」です。 | ドイツ料理「リンダロ・ラーデン(牛肉ロール)・ポテトとソーセージのスープ」です。お味は、どうかな! |